大雪による関越自動車道の立ち往生は18日、発生から3日目の夜を迎えた。身動きもままならない車中で疲労と不安が重なる一方で、立ち往生の車の台数が誤って発表されるなど、混乱する場面もあった。19日からは再び大雪となる見込みで、警戒が必要な状況が続きそうだ。
「夜はまともに寝られず、不安で心も休まらなかった」。18日午後2時ごろ、関越道六日町インターチェンジ(IC、新潟県南魚沼市)から一般道に出てきた同県魚沼市の会社員男性(47)は、疲れた様子でそう話した。
17日朝、自宅から南魚沼市の会社に向かって小出IC(同県魚沼市)から関越道に。しかし、まもなく車が進まなくなり、以来、30時間以上を道路上で過ごした。排気口が雪でふさがると一酸化炭素中毒の恐れがあるため、1時間おきに起きてチェックした。「除雪車が来てようやく安心できた。早く帰りたい」
16日午後8時から丸2日近い約42時間滞留したという運送会社員の竹田大輔さん(30)は、新潟県内で荷をおろし、大型トレーラーで横浜市の会社に戻る途中だった。水など約6リットルを持っており、少しずつ飲んだり、温めて頭を洗ったりした。「早くお風呂に入りたい」と話した。
17日朝から30時間近く立ち往生した新潟市の男子大学生(21)は、道路脇の雪山にスコップでL字形の穴を掘り、トイレに使った。18日昼、到着した自衛隊員が車の周辺を除雪してくれ、胸をなで下ろしたという。「二度と経験したくない。今後は出発前日には道路状況を調べたい」と話した。
NEXCO東日本によると、18日朝の時点で下り線の立ち往生は解消。上り線にとどまる車は「約70台」と発表したが、その後、小出IC―塩沢石内IC(同県南魚沼市)に約1千台が滞留と訂正。午後7時時点では257台まで減り、午後10時過ぎに解消した。その後も19日朝までの通行止め解除をめざし、引き続き除雪作業が続けられた。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル