金子智彦
回転ずし大手「スシロー」で、10月1日からのキャンペーンで提供予定だったキハダマグロを、一部の店舗で誤って9月下旬に販売していたことが分かった。通常のにぎりの「まぐろ」「漬けまぐろ」で使用するメバチマグロの方が、キハダマグロより仕入れ値が高いという。同社では対象商品のマグロを食べた客に返金対応を行う。
今回の問題は、運営する「あきんどスシロー」(本社・大阪府吹田市)が1日、HPで明らかにした。
スシローの親会社「フード&ライフカンパニーズ」(F&LC)によると、普段使っているメバチより少し大きめにカットした「ちょっと大切りキハダまぐろ」を、郊外型店舗では1皿120円(税込み)で提供するキャンペーンを1日から始める予定だった。
しかし、9月28~29日にかけて宮崎、福岡、大阪、長野の6店で、にぎりや持ち帰り用のセットメニューのネタとして、キハダの方を使用していた。単純な誤りのほか、メバチの在庫が切れたためにキャンペーン用のキハダを先行使用した店もあったという。誤って提供したネタの量や客数などは明らかにしていない。対象店舗にレシートを持参した客には購入相当額を返金するという。
スシローは、ウニなどの期間限定商品を品切れなどで販売できない店舗があったのに宣伝を続ける「おとり広告」をしたとして、消費者庁から6月に措置命令を受けた。7月にはビール半額キャンペーンの店内広告を一部店舗で開始前に掲示するなど、不祥事が相次いでいる。
F&LCは「今後は、誤った材料を使用しないよう、店舗での管理方法の徹底に努めて参ります」としている。
問い合わせは同社(06・6368・1012)。(金子智彦)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル