スタジアムが一転、運転免許センターの計画 維新の奈良県知事が発表

 奈良県運転免許センターについて、橿原市から田原本町に移転させることを山下真知事と森章浩・同町長が15日、発表した。2032年度の運用開始を目標とし、総工費は100億円を見込む。高齢者講習の専用コースを整備するほか、子ども連れでも講習を受けられるようにするという。

 現在のセンターは最も古い試験棟が1967年に建てられ、老朽化や、増築を重ねたことでの複雑な動線が課題となっていた。

 移転先は近鉄田原本駅から徒歩約20分。記者会見で山下知事は「橿原線の急行が停車し、西田原本駅とも接続する。県内の北、南、西部から行きやすい」と利点をPRした。

 森町長は、秋ごろに免許センター移転を提案されたが、「免許人口が減るなかで未来を感じづらい」といったん断ったという。その後、奈良市交通機動隊宇陀市に練習拠点のある音楽隊の移転も提案され、受け入れを決めた。

 1月末の退任を前に、「充実した提案で、納得している」と話した。

 県警によると、高齢者講習はセンターと県内8教習所で実施されているが、高齢運転者の増加に備え、専用コースを設ける。子連れの利用者については教室をガラスで区切り、気兼ねなく受講できるようにするという。

 用地は、前知事が磯城郡3町で進めていた「大和平野中央田園都市構想」の大規模ハード事業で球技専用スタジアムなどの建設目的で取得した土地をあてる。山下知事が計画を凍結して以降、具体的な土地の利活用が決まるのは初めて。

 山下知事は「企業誘致を検討していたが、免許センター建て替えの必要性を把握し、残り2町で企業誘致を進めることにした」と語った。(机美鈴)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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