2020年11月25日から12月3日までの9日間、あるスターバックスの店舗は一時休業した。
パートナー(従業員)が新型コロナウイルスに感染したためだ。
営業中に知らせを受けたストアマネージャー・安野史朗さん(47)は、すぐに店を閉める準備を始めた。
入り口のガラス扉には「店舗休業のお知らせ」を貼り出した。
「お客様と従業員の安全確保を最優先とするため、一時休業させていただきます。店舗については十分に注意して消毒を実施し、安全性が確保できましたら、営業を再開いたします」
休業5日目、ドアに付箋が
休業中も安野さんは、1人だけ店舗に出勤した。
保健所や本社とのやりとり、パートナーへの連絡、シフト調整など、やることはたくさんあった。
忙しい一方で、いつもならにぎやかな職場に1人だけでいると心細かった。
休業5日目の11月29日。この日は休みだったが、1通のメッセージが届いた。
他の店舗のパートナーからで、通勤途中に店の前を通った際、気づいたことがあるという。
「ドアにお客様からのメッセージがありました。朝から感動して泣きそうになったので写真を送ります。いろいろ大変かと思いますが、再開を待ってます」
翌朝、店舗に行ってみると「店舗休業のお知らせ」の近くに、付箋(ふせん)が2枚貼り付けられていた。
そのうち1枚にはこう書かれていた。
「いつも2人で来店しているも…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル