スナック乱射事件死刑囚死亡 遺族「最後まで反社会的」

 2003年1月25日、前橋市のスナックであった暴力団抗争。市民3人が事件に巻き込まれ、乱射された銃弾に命を奪われた。17年後の26日朝、暴力団組長として実行を指示した矢野治死刑囚(71)が、東京拘置所内で遺体で見つかった。自殺とみられる。「なぜこの日に」「謝ってほしかった」。遺族は憤った。

 事件で亡くなった大河原照次さん(当時50)の長女幸代さん(46)は26日、報道各社にコメントを発表した。

 幸代さんは照次さんの命日である25日に墓参りに行ったばかり。墓前で好きだった歌をうたい、照次さんとおしゃべりをしてきた。自分の職場が変わって大変なこと。息子たちががんばっていること。遠方にいる長男には、電話で近況報告をしてもらった。

 その翌日、矢野死刑囚が死亡したことを知った。「なぜこの日に死亡したのかわかりませんが、父と私たちに謝ってもらいたかった」。矢野死刑囚について、「法の裁きによって刑を執行されることもなく、自殺だとすれば、最後まで反社会的な意志でこの世を去った」と批判した。

 死刑囚への刑の執行について、刑事訴訟法は6カ月以内と定める。幸代さんは「特別な理由はあったのでしょうか」と投げかけた。実行犯2人について、「色々な意見はありますが、日本の法律を守ってもらいたい」とした。

 事件発生当時の元捜査幹部は「…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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