スパイス香る港の倉庫 外壁100メートルにペイントしてお別れ

金居達朗

【動画】解体される神戸の「旧住友倉庫」で、外壁ライブペインティングイベント=遠藤真梨、金居達朗撮影

 再開発のために解体される神戸市中央区の「旧住友倉庫」で、外壁を彩るライブペインティングのイベントが16日から18日にかけてあり、倉庫南側の外壁約100メートルが、神戸の港にちなんだ女海賊や水しぶきをあげるクジラなどを描いた鮮やかな作品で彩られた。

 倉庫は大正末期に神戸新港に建てられ、スパイスなどの貨物倉庫として使われていたが、アリーナ施設などを中心とした再開発のため取り壊しが決まっている。イベントは、この歴史的建造物との別れを惜しむ神戸市民が中心となって結成された「Farewell Warehouse 実行委員会」が企画。同市にゆかりのある作家ら8組が制作に取り組んだ。

 取り壊し時期は未定だが、それまでなら誰でも倉庫を訪れることができるという。実行委の加藤裕子さん(57)は、「全国のアーティストには表現の場として知ってもらい、今後も自由に表現の場として利用してほしい。一般の人には、建物の取り壊し前に見に来て、歴史の証人になってもらえれば」と話していた。実行委は今後も「旧住友倉庫」の歴史や写真、図面、取り壊しの様子までをウェブ上に保存して、誰でも閲覧できる資料を残していきたいとしている。(金居達朗)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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