スーパーコンピューターの計算速度の世界ランキング「TOP500」が18日発表され、米国のスパコンが4連覇を達成した。理化学研究所の次世代スパコン「富岳(ふがく)」の試作機が159位に入った。日本勢の最高は産業技術総合研究所の「AI橋渡しクラウド(ABCI)」で前回6月と同じ8位だった。
首位は米オークリッジ国立研究所の「サミット」で、計算速度は毎秒14京回以上(京は1兆の1万倍)。半年ごとに発表されるランキングで、昨年6月の初登場から首位を維持している。
米グーグルは今年10月、サミットでも1万年かかる計算問題を自社の量子コンピューターなら3分20秒で解けると発表し、話題を集めた。これに対してサミットを開発した米IBMは、計算には1万年もかからず、2日半で解けると反論している。
3位以上の順位は昨年11月のランキングから変わらず、2位に米国の「シエラ」、3位に中国の「神威太湖之光」が入った。日本のスパコンはほかに、東京大・筑波大の「オークフォレスト・パックス」が順位を一つ上げて15位。
前回20位に入っていた理化学研究所の「京(けい)」は運用が8月に停止され、跡地に設置する富岳の開発が進んでいる。富岳は2021年の運用開始を目指しており、11年の京以来となる日本勢による世界首位奪還が期待される。
今回ランキングに入った富岳の試作機は、本体にも搭載する演算装置を使って開発されたもので、製造元の富士通沼津工場(静岡県)に設置されている。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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