松永佳伸
もう店の前で行列に並ぶ必要はありません――。岐阜市加納本石町のIT企業「リゾルブ」が、順番待ち管理システム「ピタリ!」を開発した。待ち時間を見える化し、入店の順番が来るとスマートフォンのLINEで知らせてくれる。別の用件を済ませたり、車で待機したりできることから、熱中症や感染症の対策にもつながるという。
「ピタリ!」は、店舗などに並ぶことが苦手な人の声を受けて開発に着手した。タブレット端末内のシステムとLINEを連携。スマホに待ち時間を表示し、適切なタイミングで呼び出すことにより、店舗前で客を無駄に待たせずに済む。
使い方は、店に設置されたタブレットに人数と名前を入力すると、発券機からQRコードが発行される。スマホで読み取ると「○番目」と順番が表示され、その場から離れても最新の情報が分かる。自分の順番が来ると、店側からLINEで知らせが届く。
店にとっては、混雑の緩和につながり、呼び出しに掛かる人手がいらなくなる。不要となった待合場所を広告スペースとして活用できるなど、業務の効率化と集客アップを図ることができる。人の密集を避けることで感染症のリスクも減らせる。
客は、店の外で待っている間の暑さや寒さを避けることができ、雨の日でも車の中で待機できる。待ち時間を活用して、別の用事を済ませることもできる。
同社は、飲食店のほか病院や美容院などでの導入も視野に入れている。システムリーダーの三浦菜那子さんは「今後は待ち時間の間にメニューやサービスを確認できる機能の充実も進めたい。順番待ちの楽しみを広げていきたい」と話す。
導入には、発券機の購入費を含む初期費用が10万円と、月額8千円の利用料金が必要。問い合わせは、リゾルブ(058・476・3153)へ。(松永佳伸)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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