近年、爆発的に普及が進むスマートフォンに小さな生き物が増殖している。カビとダニ。「健康上の実害は少なそうだが、ちょっとした清潔への配慮が必要」と研究者は指摘する。
人間の生活圏にいるカビの研究を続ける大阪市立自然史博物館(大阪市東住吉区)の外来研究員、浜田信夫さんは、調査に協力した人が使っている116台のスマホカバーでカビの状況を探った。最初の本格調査は2014年3~4月。カバーの内側全体を生理食塩水を浸した綿棒でぬぐい、付いた汚れを希釈して寒天培地へ植え付け、カビの個体数を測定した。
その結果、約4割にあたる48台からカビが検出された。スマホカバー1台に付着していた個体数は、うち32台が100未満だったが、100~1千が10台、1千~1万が2台、1万以上のものも4台あり、最高は56万に達していた。カバーの内側にクモの巣状のカビの塊が肉眼で見えるものもあったという。
また、15年6月の調査では、スマホカバーの内側から、カビをエサにしている体長0・3ミリ程度のケナガコナダニを検出した。
見つかったカビの多くは湿気を…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル