新型コロナウイルスの影響で中止が相次いだマラソン大会に代わって、3密を避けた「オンラインマラソン」が広まっている。いつでもどこでも好きな時に走れるのが特長で、市民ランナーの様々なニーズに応えようと新たなアイデアも生み出されている。
神奈川・静岡県境にまたがる足柄峠で今月4日、川崎市川崎区の大使館職員、外尾(ほかお)修子さん(43)がオンラインマラソンに挑んだ。
月刊誌「ランナーズ」を発行するアールビーズ(東京)が毎週末企画する「TATTA(タッタ)サタデーラン」という大会で、この日は「山に向かって走ろう」がテーマ。外尾さんはスタート前にスマートフォンで30キロ部門の記録を確認し、女性最速の2時間39分のタイムをめざし、スマホを持って峠道を駆けた。2時間51分で完走。目標には届かなかったが、「このコースでは今までで一番速く走れた」と手応えを口にした。
オンラインマラソンは、スマホのGPS機能を使ったアプリで走行距離やタイムを計測し、データを主催者や他の参加者と共有することで順位などを競う。走る場所や時間が異なるため、正式な記録にはならない。それでも力試しの場を失ったマラソン愛好者たちに受け入れられた。
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外尾さんは7年前にマラソンを始め、今年5月以降はオンライン大会に16回参加。同世代が好記録を出したり、高齢者が長い距離を走ったりすると意欲が高まるという。アプリを通じて他の参加者とつながっている感覚もあり、「沿道の声援はなくても、上位に入ろうと頑張れる」と話す。
オンラインマラソンが普及するきっかけは、3月にあった「名古屋ウィメンズマラソン」だった。東京五輪の女子代表選考の最終レースとして注目されたが、新型コロナウイルスの影響で一般参加の部は中止に。代替手段として初めてオンラインでの開催となり、そこでスマホ用のアプリ「TATTA」が使われた。
TATTAを開発したアールビーズの高瀬晋治さん(47)によると、2016年のサービス開始当初は個人練習の記録用だった。やがて記録を共有して順位を出すイベントが開かれるようになり、コロナ禍を機に次々とオンラインへ移行。TATTAを使う大会は年内で約100に上り、数百人から5千人を超す規模の大会もある。
参加賞に地域の特産品
開催方法は様々で、スタート時…
2種類
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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