猛烈な台風11号の進路にある沖縄県では、住民の暮らしや産業から選挙まで、幅広く影響が出ている。
台風が3、4日に最接近する見通しの沖縄県の離島・宮古島。宮古島地方気象台によると、3日に予想される最大瞬間風速は55~70メートルに達する。
宮古島市内のスーパー「Aコープ下地店」には、台風の接近に備えて8月31日午後から次々と住民が来店。カップ麺や牛乳、ろうそくなどを買い求め、1日時点で商品の棚に残っている食料品は3分の1ほどという。次に商品が船で届くのは早くて6日といい、担当者は「それまで営業が持つかどうか」と気をもむ。
約110キロ西の石垣市でも、警戒を強める。石垣市観光交流協会は島内の旅行者に対して早めに台風情報を発信し、宿泊の延期や取り消しを促している。担当者によると、大きな混乱はないという。
石垣市防災危機管理課は台風についての情報を集め、住民に避難を呼びかける準備を進めた。「かなり大型の台風だが、市内の健康福祉センターなどに安全な避難場所を確保できる」
地元の食品店「知念商会」は、作りたての総菜やおにぎりを販売している。「賞味期限もあるので、手作り品の買い占めなどは起きていないが、レトルト食品などはすっかりなくなった」と経営者。停電になれば冷蔵庫内の在庫が傷むため、調理する分量が悩ましいという。
台風の接近に伴い、島をつなぐ交通も止まった。
空の便では、那覇や石垣、宮古島などを発着する便が1日午前から相次いで欠航。全日空と琉球エアーコミューターでそれぞれ9便が欠航したほか、ピーチ・アビエーションで6便、ソラシドエアで3便が欠航。日本航空でも那覇―羽田の1便が欠航した。2、3日についても日本航空など一部の航空会社がすでに欠航を決めている。
石垣島と隣の竹富島などを結ぶ八重山観光フェリー(石垣市)では、8月31日夕から4日まで、六つある航路の全便が欠航している。
影響は、8月25日に告示さ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル