東京電力福島第一原発事故が起きた2011年、米タイム誌から「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた福島県南相馬市の前市長、桜井勝延氏(66)が20日、南相馬市議選(定数22)に当選した。市議を足場にして、再び市長選に挑む考えだ。
桜井氏は同市議を経て10年から市長を2期務めた。しかし、前回、前々回の市長選では現職の門馬和夫氏(68)に惜敗した。
市議選の選挙活動中、桜井氏は「原発事故の国の避難指示で市内が分断され、それを修復しようと国と闘ってきた事実が忘れ去られようとしている。市長を退任してから市政運営が不透明になり、議会が何も言わない」などと訴えた。
桜井氏は原発事故の直後に動画サイトのユーチューブで南相馬市の窮状を世界に発信し、「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた。市長退任後も「脱原発をめざす首長会議」で世話人を務め、講演活動などをしてきた。(編集委員・大月規義)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル