青い空とエメラルドグリーンの海を背に子どもたちが白い砂浜を駆け回る。ノリのいい音楽が流れる中、家族連れやサークル仲間の大学生たちがバーベキューを楽しんでいた。
ここは海のない東京都立川市にある国内最大級の人工砂浜「タチヒビーチ」。南太平洋に浮かぶ仏領ポリネシア「タヒチ」を思わせる風景看板がぐるっと囲む。シャレが効いている。
【撮影ワンポイント】タチヒビーチ
立川市には海がないというのに、透き通った海の上に立ち並ぶコテージや、青い空が描かれた壁画はまるで南国のようだった。この壁と、夕暮れ時の空のあかね色との対比を狙った。手前の砂浜をぼかすため、レンズの絞りを開いてF4にした。広角レンズだと壁面がゆがむため、焦点距離は、75ミリ程度に設定して撮影した。(岩下毅撮影)
土地を持つのは、旧日本軍練習機の製造も手がけた「立川飛行機」を前身とする立飛(たちひ)ホールディングスだ。戦時中、周辺一帯には旧陸軍の立川飛行場があった。戦後、米軍に接収された土地の返還を受け、不動産の開発を進めてきた。
千葉で人工砂浜を計画していたタレントの清水国明さん(72)に、親交のある同社社長が「海のない立川がいい」と提案し、誘致に成功したという。約1万平方メートルの敷地に、かき氷や冷たい飲み物をそろえた売店とバーベキュー場、3面のビーチバレーコートに、ビーチサッカーやバスケットボールのゴールもある。サーフボードやビーチサンダルを取り扱う店は市内から移った。
6年前のオープン時から現場…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル