タワマンとオフィスの街、かつては造船工場 経済成長支えた692隻

 タワーマンションやオフィスビルが立ち並ぶ街を、オフィスワーカーや子連れの自転車が行き交う。東京湾岸・豊洲の近代的な街並みから、かつてここが工場地帯だったことを想起するのは難しい。しかし、ここでは692隻もの船が建造され、日本の経済成長を支えていた。

 工場を構えていたのはIHI(旧・石川島播磨重工業)。「石川島」(現在の東京都中央区佃)で江戸末期につくられた造船所がルーツで、造船所は1939年、近隣の豊洲に移転。戦後の造船ブームを経て事業を拡大していった。

【撮影ワンポイント】夜空に浮かび上がるモニュメントクレーン

日没直後の地平線に太陽のオレンジ色が残る夜空に、イルミネーションで浮かび上がるクレーンを撮影しようと考えた。様々な色に変わるが、青黒い空に映える緑色を選んだ。背景となる対岸も見えるように絞り値を大きくした。雲ひとつない快晴だったので、きれいな夜空のグラデーションを背景にできた。(小林正明)

 IHIの資料によると、豊洲は大正期から埋め立てられ、37年、「豊かに栄える土地となるように」との願いから「豊洲」と命名された。38ヘクタールに及ぶ工場敷地に造船ドックなどがひしめいていた。

 現在の姿に変わるきっかけが…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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