昨年9月の台風21号の強風により、流されたタンカーが関西国際空港と対岸を結ぶ連絡橋に衝突した事故で、海上保安庁の関西空港海上保安航空基地は27日、業務上過失往来危険の疑いで、このタンカーの男性船長(41)を書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。
事故は昨年9月4日午後1時40分ごろ発生。台風21号の接近を控え、前日の3日昼から関空島の南東約2キロに停泊していた日之出海運(福岡市)所有のタンカー「宝運丸」(2591トン)が、いかりを下ろしたまま風に流される「走錨(そうびょう)」状態となり、制御できなくなって連絡橋に衝突した。
乗組員11人にけがはなかったが、橋桁2本が損傷して電車や車が通行不能となり空港は一時孤立。完全復旧に約7カ月かかった。
捜査関係者によると、船長は走錨の恐れがあったにもかかわらず関空島周辺にタンカーを停泊させた上に、2つあるいかりのうち1つしか使用しないなど適切な対策をせず、事故を引き起こしたとしている。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース