東京・吉祥寺のネイルサロン「エトワール」。ハロウィーンの飾り付けが施された店内に、施術台は三つ。いまは感染対策で、同時に複数の客を入れないようにしているという。客とネイリストの間には透明のパネルが置かれている。
「テレワークが増えて人と会う機会が減り、ネイルをやめた人も多いですね。感染防止のため来店を見合わせている常連さんもいます」と店長の星野優子さん(49)。大学卒業後、会社勤めを経てネイルの世界に飛び込んだ。吉祥寺と目黒の2店舗を切り盛りし、6人の従業員を抱える。
2019年にはネイルの技術を競う全国大会で優勝した腕の持ち主。ネイリスト育成の講師も務める。「化粧や髪形と異なり、鏡がなくてもいつでも自分で眺めて気分を上向きにできるお手入れ」と、やりがいを感じてきた。
昨春、東京に最初の緊急事態宣言が出る前後は、テレビの情報番組とにらめっこだった。ネイルサロンは休業要請の対象になるのか、補償はあるのか。日々新しい情報が飛び込むのに制度がまとめられたサイトはない。行政の電話相談もまったくつながらない。
結局、昨春の緊急事態宣言中…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル