埼玉発の「ご当地ガチャタマシリーズ」が、今度は静岡に進出した。
10月20日に発売するのは静岡市でも浜松市でもなく「沼津ガチャタマ」だ。
企画したアルシェ(さいたま市大宮区)のスタッフのつながりで、地元のクリエーターに協力してもらい、ディープなカプセルトイが誕生した。
沼津ガチャタマは全9種類(レアアイテム含む)で1個300円。沼津在住のクリエーター・よたさんと協力して商品開発に取り組み、半年以上かけて販売にこぎつけた。
ラインアップは、沼津を代表するブランドみかん「西浦みかん寿太郎」、歴史のある「アーケード名店街」、沼津市民の子どもの成長などを撮り続けてきた「つじ写真館」、1932年に静岡県内で初のコーヒー卸店として創業したトミヤコーヒーのシンボルキャラクター「トミーちゃん」。この4点は、地元密着型の定番アイテムと言っていい。
水が流れるカウンターで、おけにパフェやあんみつが置かれて出てくる昭和レトロ感満載の「甘味処どんぐり」や、プラモデルや鉄道模型を求めて遠方からマニアが訪れる模型の総合販売店「マルサンホビー」、工場の老朽化で一時生産中止になったもののファンの要望で2008年に復活した沼津市民のソウルフードの「のっぽ(パン、全長34センチ)」の3点は、全国の「通」には知られた存在になっている。
沼津特産品の干物をモチーフにした非公式キャラクター「ひものん」はかわいいが、欲しい人はいるのだろうか……。
極めつきは、レアアイテム「沼津みなと新鮮館の飯田さん」。沼津魚仲買商協同組合に勤める飯田徳孝さんという実在の人物だ。地元を盛り上げようとライブ活動を展開し、「ご当地ソングの雄」として知られている。
埼玉では浦和、大宮、川越などのガチャタマを売り出し、予想外の人気を博した。アルシェの中島祥雄社長は「埼玉と静岡は県民性も規模も違うので、どのような結果が出るか全く不透明。沼津市民の地元愛にかけるしかない」と話す。
発売場所は甘味処どんぐり、沼津みなと新鮮館、つじ写真館、沼津コート(ららぽーと沼津内)の4カ所。(佐藤太郎)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル