デジタル教科書について萩生田光一文部科学相が朝日新聞のインタビューで、当面は全面移行しない考えを明らかにした。「2024年度に本格導入」という目標を掲げたが、子どもの健康や学習効果などを不安視する声が強く出ていることに配慮し、慎重に進める姿勢を示した形だ。
「文科省が前のめりだと思われているが、そうではない。恐れをもって前に進もうと呼びかけてきたつもりだ」。萩生田氏はインタビューで、こう強調した。
昨年4月、文科省はデジタル教科書を検討する有識者会議を立ち上げ、小学校の教科書が次に改訂される24年度に向け、導入のあり方を議論してきた。コロナ禍で、小中学生に1人1台の情報端末を整備する構想が前倒しとなり、菅政権のデジタル化推進もあって本格導入に期待する声もあった。
ただ、有識者会議が3月にま…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル