ネット上での誹謗(ひぼう)中傷被害が増えている。
総務省の違法・有害情報相談センターには2021年度、6329件の相談があり、10年前のおよそ4倍だ。
また法務省によると、21年のネット上の人権侵害は1736件で、10年前の2.7倍に増えた。
このうち、誹謗中傷にあたる「プライバシー侵害」と「名誉毀損(きそん)」は1208件で、約7割を占める。
ただ、これはプロバイダー事業者に投稿の削除を要請した件数を集計したデータで、被害全体の一部に過ぎない。
特に著名人を標的とした中傷は、数が増えやすく、被害も深刻だ。
共著「清く楽しく美しい推し活」などがあり、芸能活動にまつわる法的問題に詳しい河西邦剛弁護士は「芸能人、特にアイドルに関するネガティブな情報は、臆測とうわさが加わり、ネット上で雪だるま式に膨れ上がるのが特徴だ」と指摘する。
「ゆがんだ正義感」が長期化をまねく
SNSに上がった情報が、い…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル