ナスカの地上絵を大量発見、小道沿いで見つかったわけ

 山形大学は昨年11月、南米ペルーのナスカで新たに143点の人や動物をかたどった地上絵を見つけたと発表しました。何が大量発見につながったのか。今後も見つかるのか――。朝日新聞山形総局のマスコットキャラクター「がったん」が解説します。

 ――どんな地上絵が見つかったのかな。

 地上絵は、ペルー中南部のナスカ台地やその周辺で見つかっている。輪郭を白い線で描いた「ハチドリ」など、全長100メートル級の巨大な絵が有名だね。これは地表の黒い石を取り除き、下の白い砂地を「線状」に露出させる形で描かれているんだ。周辺から人が割ったような土器片が多数見つかり、豊穣(ほうじょう)を願う儀礼の場だったという説があるよ。

 ところが、今回新たに発見された絵のほとんどは、「面状」に石を取り除いたり、残したりする形で描かれ、大きさも5~10メートルの小さなものが多かった。ハチドリよりも古い紀元前100~紀元100年ごろの絵と推定されているんだ。

 ――どうして140点以上も見つかったの。

 1920年代に初めて地上絵が発見されてから、確認された具象的な絵は約80点。今回の山大の調査(2016~18年)で、その倍近い絵が見つかったんだ。

 山大の坂井正人教授らの研究チームは04年から10年余りかけて、台地に1千本以上あるという「直線」の分布調査をしてきた。

 人工衛星などの画像を分析し、…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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