文・榧場勇太、写真・日吉健吾
坊主頭をタマゴと勘違いしているのか? 長い首でスキンシップをとるダチョウ君。初夏の北海道で待ってるよ。
緑の大地を踏みしめて、人の背丈をはるかに超える無数のダチョウたちが近づいてきた。長い首をニョキッと伸ばしてこちらの様子を見つめる。ここはアフリカのサバンナか。いやいや、背後の羊蹄山を見て我にかえる。
北海道ニセコ町。国際的なスノーリゾート地として知られる豪雪地帯だが、夏には雪どけ水が一面を肥(ひ)沃(よく)な地に変える。「第2有島だちょう牧場」の40ヘクタールの敷地に、53羽のダチョウが肉牛と一緒に暮らす。大きいものは身長2メートル、体重150キロを超える。
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4月下旬から11月ごろまで放牧されているダチョウたち。訪れた人はエサ(100円)を購入して触れ合える。
牧場を営む氏家健太さん(33)の祖父が30年ほど前にダチョウ飼育を始めた。牧場名はかつて小説家の有島武郎が所有していたことに由来する。牛に比べ4分の1のエサで同じ量の肉がとれるため、当時は「未来の食肉」として注目された。しかし、肉はほとんど売れずに事業は赤字続きだった。
記事後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や会員登録すると応募できるプレゼントもあります。
一方で、珍しさと羊蹄山を望…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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