TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。11月22日(金)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、IT起業家の関口舞さんが“褒めること”の大切さについて見解を述べました。
◆“褒め”がもたらす効果とは?
一般社団法人日本ほめる達人協会が主催する「ほめ達検定」の受講者数が、今年6月に累計5万人を突破するなど、部下や社員、子どもらを叱らずに“褒めて伸ばす”達人が増加傾向に。また、同協会の「ほめ達!」の手法を社員教育に活用する企業や公的機関も増えており、“褒める文化”が社会に変革をもたらし始めているようです。
関口さんは、社内に“褒め”を導入したことによる好事例を紹介。例えば、南部自動車学校で“褒めるメソッド”を導入したところ、卒業者の交通事故率が減少。また、“褒め”の研修を導入した航空会社のスカイマークは、定時運航率ランキングで1位になるなど、「最近、“褒め”が注目されている」と言います。
一方で、“褒め”の対義語にあたる“暴言”についてのデータによると、直接暴言を吐かれた人は処理能力が61%、創造性が58%下がり、他人が暴言を吐かれるのを見た人も、処理能力が25%、創造性が45%下がるそうです。
◆他人の不幸は“蜜の味”なのか!?
インターネットやSNSの普及が著しい昨今、関口さんは「人が誰かに怒られたり、批判されたり、暴言を吐かれているのを目にすることが増える時代になっている」と危惧。そして、「その一因として“シャーデンフロイデ”という言葉が注目され始めている」と話します。
シャーデンフロイデとは、自分が手を下すことなく、他者が不幸、悲しみ、苦しみ、失敗に見舞われたのを見聞きしたときに、快楽物質「オキシトシン」が分泌され、喜びや嬉しさといった快い感情が生じること。この感情が、現代のネットいじめやSNSでの過度な炎上などにつながっているそう。
しかし、米アイオワ州立大学の研究によると、「すれ違った人の幸福を願ったグループ【1】」「すれ違った人と自分との共通点を探したグループ【2】」「すれ違った人よりも自分が優れている点を探したグループ【3】」の3つのグループを比較したところ、不安が解消したのは【1】【2】【3】の順番だったとか。
つまり、「人の幸福を願ったほうが、実は自分の精神状態にも良いという結果が出ている」と関口さん。それ故に「目先の快楽だけを求めると批判したほうがいいと思うかもしれないけど、それに負けず積極的に人の幸せを願い、褒めていければいいと思う」と訴えます。
関口さん自身、性格的に落ち込みやすく、他人の感情に振り回されやすい一面があるそうで「メンタルが弱いという言い方ができるかもしれないけど、それを共感力が高いと捉えてみる。短所も(長所に)言い換えることでポジティブになる」と言います。
さらには「快楽のために誰かを貶めるとか、SNSではそういう面ばかり見てしまいがち。前向きな批判や議論は大事だけど、こんな時代だからこそ、自分、世の中、他人のことを、ぜひ肯定的な視点で捉えて、幸せになれるといいのでは」と提言しました。
そんな彼女の主張に、弁護士ドットコムGMで弁護士の田上嘉一さんは「炎上リツイートするのをやめたい。これからは“褒め”リツイートします」と納得の表情。キャスターの宮瀬茉祐子も、「負のスパイラルに入ると、ずっとそればかりに執着してしまうので、“褒め”の習慣を身につけたほうが絶対に楽だと思う」と大きく頷いていました。
番組では、視聴者に「あなたは最近、人を褒めていますか?」というテーマで生投票を実施。結果は以下の通りです。
◆あなたは最近、人を褒めていますか??
よく褒めている……1026票
あまり褒めていない……648票
褒めていない……474票
その他……189票
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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