インターネットバンキングの口座から勝手に預金が不正に送られる被害が、昨年から5倍近くに増えている。警察庁のまとめでわかった。偽サイトに誘導してIDなどを盗む「フィッシング」の手口が多く、特に3大メガバンクの利用者に被害が目立つという。
警察庁によると、今年1~11月の被害件数は5147件で、昨年1年間の4・5倍になった。被害額も80・1億円で5・3倍。いずれも過去最多という。
銀行などを装ったメールなどで偽サイトに誘導し、IDなどを盗む手口。偽サイトでは、被害件数の39%をみずほ、三井住友、三菱UFJの3大メガバンクが占めた。今年の上半期(1~6月)の14%から割合が拡大した。上半期はネット専業銀行や信託銀行が多かったが、対策が強化され、メガバンクに被害が広がった可能性があるという。
警察庁の担当者は「慌ただしい年末年始に、『取引の停止』などのメールがきたら慌てるかもしれないが、金融機関からIDなどを問い合わせることはない」と、注意を呼びかけている。(板倉大地)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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