インターネットバンキングの口座開設を促し、不正に現金を送金させる特殊詐欺事件の被害が、大阪府内で8月末以降、相次いでいる。府警によると、9月下旬までの約1カ月間で、50~80代の女性8人が計約1億5千万円をだまし取られたという。府警は注意を呼びかけている。
特殊詐欺捜査課によると、府内の60代女性宅に今月1日、「電気協会」を名乗る男から「東京都内のマンションがあなた名義で契約され、電気料金が未払いだ」「暴力団が部屋を借りている」などと電話があった。さらに、検事や警察官を装った男から電話もあり、「逮捕状が出る。貯金を一つにまとめる必要がある」と言われたという。
男らは「口座取引を確認するため」として、女性にネットバンキングに登録するよう指示。女性が登録してパスワードを伝えると、口座が不正に操作され、約2週間で25回にわたって約5200万円が他人名義の口座に送金されたという。
府内では8~9月、ほかにも女性7人が同様の手口で計約9800万円の被害に遭った。府警は同一グループによる犯行とみて捜査している。(華野優気)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル