世界自然遺産の北海道・知床の最高峰、羅臼岳(1661メートル)で、夏山ハイシーズンに登山者が少ない。新型コロナウイルスの感染リスクを考慮し、グループ登山が減り、単独や家族で登る人が中心になっているという。
北西側の登山口にある木下小屋の管理人・四井弘さんによると、今年の小屋の利用者は例年の半分以下。「昨年までは仲間5~6人で利用される方が多かったのですが、今年は単独か夫婦の方が多いです。このため人数は週末でも少ないですよ」と四井さんは話す。
羅臼岳は日本百名山の一つ。本州の3千メートル級の山に匹敵する環境とされ、山頂からは雄大な知床連山の尾根を眺められる人気の山だ。例年ならこの時期の週末は山頂付近での「渋滞」が懸念されていたが、8月最初の日曜となった2日の登山道は、ごくまれに人とすれ違う程度だった。
家族と静かな山頂にたどり着いた北海道網走市の小学4年中島優月(ゆづき)君(9)は「きつかったが、最後の岩登りは楽しかった。やったぞ」と息を弾ませていた。(神村正史)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル