【テヘラン=沢田大典】安倍晋三首相は13日午前(日本時間同日午後)、イランの最高指導者ハメネイ師と首都テヘランで約50分間会談した。首相はイランの核開発問題に関しハメネイ師が「核兵器を製造も所有も使用もしない。その意図はない、すべきではない」と述べたと記者団に明らかにした。首相は米国とイランの軍事的衝突の可能性が高まっていることを踏まえ、トランプ米大統領による懸念をハメネイ師に伝え、緊張緩和を要請した。
首相はハメネイ師に対し「緊張の高まりが懸念される状況だからこそ関係国のトップ同士がともに緊張緩和に向けた意思を持っていることが極めて重要だ」と述べ、米国との対話の重要性を強調した。
また、最近の日米首脳会談でトランプ氏が「事態のエスカレートは望んでいない」と発言していることを紹介。「トランプ氏がどのような意図を持っているのか、私の見方を率直に話した」と記者団に語った。
1979年のイラン革命後、日本の首相と最高指導者との会談は初めて。昨年の米国による核合意離脱以来、西側諸国首脳としても初会談となった。首相は記者団に「ハメネイ師と直接会い、平和への信念を聞くことができた。地域の平和と安定の確保に向けた大きな前進だ」と強調した。
一方、ハメネイ師は会談後に発表した声明で、誠実に対話する用意があるとする米国に対し「信用できない」と強調。イランの体制転換は求めないとのトランプ氏の発言にも「うそだ」とし、双方の亀裂の深さが改めて鮮明になった。
首相は12日にロウハニ大統領とも会談した。イラン産原油の禁輸措置が話題になり、首相は「イランを取り巻く国際環境が整った際の原油取引を含め2国間の経済関係の発展に引き続き関心を持っている」と述べた。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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