バイク神社で愛車をおはらい 全国からライダー「気持ちが入ります」

 「バイク神社」の愛称で全国からファンを集める神社がある。北海道から九州までライダーたちが集まってくる。

 栃木県高根沢町の安住(やすずみ)神社。899年に創建された。禰宜(ねぎ)の荒井清律(きよのり)さん(44)は38代目にあたるという。

 日曜日、田んぼの真ん中にそそり立つ高さ12メートルの朱塗りの大鳥居に向けて、エンジン音を響かせたバイクが続々と通り過ぎた。大型バイクから原付きまで100台あまりが神社の駐車場を埋め尽くしていた。

 安全祈願のおはらいをしてもらった東京都足立区の遠藤浩さん(55)は仕事仲間とバイクで訪れた。「バイクのおはらいはなかなかない。気持ちが入ります」と満足そうだった。原付きで走ってきた埼玉県ふじみ野市の学校事務員斎藤淳さん(52)は「毎年何回も来ています。今年一年、バイクも元気でいるようにお願いしました」。

韓国から来てくれた人も

 駐車場の一角で、四方からバイクに御幣(ごへい)をかざしてお祈りする。祈禱(きとう)料は1台3千円~6千円。荒井さんは「車はよく聞くけれども、バイクのおはらいをやる神社は珍しいと思います」。

 大鳥居の前でライダーが巫女(みこ)さんと撮った写真がSNSで拡散し、訪れるライダーが増えていった。愛好家の間で「バイク神社」と呼ばれるようになった。2016年、安住神社は「全国バイク神社認定第1号」の商標登録を取得した。

 バイクの祈禱を始めて以降、地元飲食店から「週末に店がにぎわうようになった」と感謝の声が寄せられるようになった。荒井さんは「ライダーさんは気さくな人が多く、店のことも神社のことも口コミで広めてもらえる」と喜ぶ。

 雑誌広告を出すのは1年に1回程度。「広めてくれたライダーのおかげ。うまく時代に乗ることができました。韓国から来てくれた人もいるんですよ」

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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