バス会社と労組「異常な紛争状態」 札幌高裁も雇い止め「無効」認定

 北海道函館市内で路線バスを一手に手がけるバス会社「函館バス」から不当な雇い止めを受けたとして、同社の労働組合執行委員長の黒瀧浩二さん(62)が地位確認などを求めた訴訟の控訴審判決が22日、札幌高裁であった。大竹優子裁判長(齋藤清文裁判長代読)は、雇い止めを無効とした一審・函館地裁判決を支持。会社側に雇い止め後の賃金など約530万円の支払いを命じた。

 判決などによると、会社側と労働組合「私鉄総連函館バス支部」は、組合の活動を行う「組合休暇」の取得をめぐり対立。会社側は2020年11月、黒瀧さんが一般組合員にも組合休暇を取得させたとして、出勤停止の懲戒処分とした。翌21年春には定年となる黒瀧さんの再雇用を拒否した。

 判決は、組合休暇の取得方法は労使間で合意に至っておらず、懲戒処分の理由に当たらないと指摘。同社の制度では定年後も希望者を再雇用することになっており、黒瀧さんの雇い止めは「社会通念上相当であると認めることはできない」と結論づけた。

 「異常な紛争状態だ」

 判決後、組合側は会見を開い…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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