北海道の地域交通網を支える都市間高速バスと、養豚事業者のトラックが衝突し、5人の命が奪われた。バスの車体は大きくえぐれ、路上には破片が散乱。破損したトラックの荷台からは豚がはじき出され、周辺へ逃げ出した。見通しが良い国道で一体、何が起きたのか。
北海道八雲町の国道で事故に遭ったバスの前から2列目の座席に乗っていた札幌市の女性(79)は、うとうと眠っていたところ、「ガガガッ!」というものすごい音と衝撃で起こされた。荷物やガラス状のものが上からたくさん落ち、足もとには運転手が倒れ込んできた。「とにかく驚いて、怖かった」と振り返った。女性は衝撃で額をぶつけて打撲傷を負い、病院で手当てを受けた。函館観光に行く途中だったという。
バスを運行する北都交通によると、病院に運ばれた乗客は大型タクシーに乗り換えて札幌や函館方面に向かったが、なかには「もう車には恐ろしくて乗りたくない」と、列車で帰った人もいたという。
北海道函館市の会社員の男性(46)は、渋滞に巻き込まれた際、他のドライバーから「バスが大変なことになっている」と聞いた。停車して現場を見に行くと、前部が大破したバスが目に入った。運転手は頭を入り口の方に向けて倒れていた。救急隊員と警察官が「大丈夫か、わかるか」と何度も声をかけていたが、反応はなかったという。
男性によると、トラックの近…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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