コーヒーとパスタ。言わずとしれた喫茶店の王道メニューであり、しばしばセットで提供されるほど相性も抜群だ。ただ、当然ながら両者はそれぞれ独立したメニューである。普段なら誰も疑わないこの基本原則を打ち破ったメニューが名古屋に存在する。両者を一体化させた「コーヒーパスタ」だ。
名古屋市西区のコーヒー豆専門店「ロンドベル」。約50種類の豆を自家焙煎(ばいせん)して販売する店内に、テーブル席三つの喫茶スペースを併設する。19種類の特製コーヒー、トーストやドライカレーといったおなじみの軽食類が並ぶメニューに、コーヒー風味のパスタ「ウィンナースパゲッティ」(税込み820円、コーヒー付き)が記されていた。
白い陶器に盛りつけられた、茶褐色のパスタの上に、ホイップクリームが載るシンプルな一品。見慣れない色合いに若干ためらいながらも、一口分をフォークで巻きとり、クリームを少々つけてほおばってみる。まず感じるのが、アルデンテにゆであがったパスタのもちもち感の心地良さ。そのすぐ後に、コーヒーのほろ苦い風味が口いっぱいに広がる。クリームの甘さは控えめで、あっさりした味付け。お好みでシロップを混ぜると、オリーブオイルのようにパスタと絡み合い、のどごしがよくなる。2口目以降は味と食感に慣れ、違和感なく平らげることができた。新感覚のスイーツだ。
420円のコーヒー2杯分でゆでる
使用するパスタは太さ1.6…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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