パズル雑誌の懸賞企画で長期間賞品を発送していなかったとして、消費者庁は24日、出版社の晋遊舎(東京都千代田区)に景品表示法違反(優良誤認、有利誤認)で再発防止などを求める措置命令を出した。
発表によると、同社は2016年8月~20年1月に発行したパズル雑誌計115冊で懸賞や景品を提供する企画を実施。「液晶テレビ」「現金1万円」「1名様」などと表示したが、昨年社内調査で発覚するまで計7千~8千点の賞品類を発送していなかった。
誌面は「当選者は賞品の発送をもって発表にかえさせていただきます」と発送時期を明記していなかったが、消費者庁は応募締め切りから8カ月弱~3年10カ月後まで発送されなかったことから、常識的な期間を超えていると判断した。
晋遊舎は昨年10月に未発送が判明したと公表。主な原因として、外部委託先との認識の齟齬(そご)や、編集部門の担当者が編集作業に忙殺され発送業務まで手が回らなかったことなどを挙げていた。措置命令を受けて同社は「送付専門の別部署を立ち上げ、万全を期した送付体制で取り組んでおり、引き続き、管理体制の強化に努めてまいります」とのコメントを出した。(兼田徳幸)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル