ドルチェ&ガッバーナは2021年春夏レディースのコレクションを披露した。会場は、ミラノ市内にあるブランド自前のシアター「メトロポール」。いつもはむせ返るほど満員になる観客席は、新型コロナの感染対策のための収容人数制限で、空席が目立った。しかし、パッチワークという一つの手法を様々に駆使して、ドルチェ&ガッバーナらしい華やかさがさく裂したコレクションをみせた。
会場のランウェーやステージの壁、観客席も花柄や水玉、建物のタイルのような模様などのパッチワークの柄で覆われた。新作もパッチワークのオンパレード。かっちりとしたサルトリア・テーラリング(イタリアの伝統的な仕立て技術)のパンツスーツや、肩から胸にフリルを盛ったフェミニンなドレス、パジャマスーツ、ダメージデニムやモノクロの市松状のアイテム、ほっそりと足に沿うロングブーツまで生地をつぎはぎしたパッチワークが施された。ひまわりやバラなどドルチェ&ガッバーナが得意とする花柄もパッチワークでミックスされた。
フィナーレには、デザイナーのドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナもパッチワークのようなマスクをつけて登場し、ほほ笑みを誘った。(編集委員・高橋牧子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル