政府が公表したカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の整備に関する基本方針案への意見募集(パブリックコメント)が3日、締め切りを迎える。立地区域の選定基準などを盛り込んだ基本方針の策定は、IR開業に向けたプロセスの一環。一部野党は「国民への説明が不十分」と反発しており、意見募集の期間延長や市民向け説明会の開催を求めている。
方針案では、立地区域の選定基準として「経済、社会的効果」など5項目を明示。IR事業者による運営の能力・体制に関しては、「地域との良好な関係構築があること」などの基準を設けている。
意見募集は9月4日に始まったが、立憲民主党など一部野党の有志議員は「最短でも年末まで募集期間を延ばすべきだ」と国土交通相に要請した。意見募集の周知が十分でなく、基本方針案の内容も難解だとし、「国民的な議論が尽くされていない」と指摘。全国各地での市民向け説明会の開催も求めた。
これに対し、政府側の担当者は「意見募集期間は行政手続法にのっとっており、延ばす予定はない」と説明。説明会についても、昨年末から全国9会場で開催したとし、「現時点であらためて開催する予定はない」としている。
意見募集の対象となる案や関連資料、要領は「電子政府の総合窓口」の「パブリックコメント」欄に掲載している。
神奈川新聞社
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