伊藤進之介
障害者週間の5日、パラリンピアンによる出前授業「あすチャレ! スクール」が、埼玉県川口市の新郷南小学校で開かれた。
北京パラリンピックの女子ゴールボール日本代表の高田朋枝さん(39)が講師を務め、6年生約100人が参加した。ゴールボールを体験して競技の魅力を知り、障がいについて考えた。
ゴールボールは1チーム3人の選手同士がバレーボールコートほどの広さのコート両端にあるゴールに、ボールを転がすように投げ合い、得点を競う。選手はアイシェード(目隠し)をつけるため、視覚を完全になくした状態で、ボールの中に入った鈴の音などを頼りにプレーする。
児童たちは目隠しや、1・25キロある重いボールに戸惑いながらも、ボールを投げたり、全身を伸ばしてゴールを阻止したりしていた。
競技体験後に高田さんは「一緒に練習してくれた仲間、スタッフやコーチ、家族がいたからがんばれた。今度は私が誰かを励ましたり、誰かを笑顔にしたり、自分のためだけじゃなく、みんなのために頑張ろうと思っている」と児童に語りかけた。
参加した児童は「コートのどこにいるのかも、隣にいるチームメートの動きもわからなかった」「練習するときに自分のプレーが見返せないのに、パラリンピックに出場してしまうのはすごい」などと話していた。 日本財団パラスポーツサポートセンターが主催する教育プログラムで、これまで全国各地にパラアスリートを派遣し、2千回を超える授業が開かれている。
3日から9日は障害者週間、4日から10日は人権週間。期間中は同校以外にも愛知県や兵庫県などでも、車いすバスケットボールや車いす陸上の授業が開催される。スクールは小、中、高、特別支援学校の児童生徒を対象に開かれ、年間4回に分けて募集期間が設けられている。(伊藤進之介)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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