子どもたちに東京パラリンピックを見せる「学校連携観戦」が25日、東京都と千葉県で始まった。教員や保護者は、新型コロナの感染対策や「行く行かない」の決定で大わらわに。熱戦に拍手が送られるまでに、各地で紆余(うよ)曲折があった。
国立代々木競技場(東京都渋谷区)では、区内などの幼稚園児や小学生約150人が、車いすラグビーの試合を見学した。マスクを着けて3席おきにすわり、ガツンガツンとぶつかり合う選手たちに拍手を送ったり音楽に合わせて体を動かしたりした。参加した学校によると「迫力があった」「スピードがすごい」といった感想があったという。
米国のチャールズ・アオキ選手(30)は「パラリンピックで大好きなことの一つは、みんなと同じようにスポーツができるんだと、子どもたちに見せること。来てくれてうれしい」と話した。
千葉市の幕張メッセでも、児童生徒ら708人が車いすフェンシングなどを観戦した。市立打瀬中の屋代健治校長は「観戦した子も、そうでない子も、共生社会の実現に貢献できる人になってほしい」と話した。
観戦するか、それとも…
「学校連携観戦」を利用するかどうかは、都内ではまず学校を所管する自治体が決め、その後は学校長の判断に委ねられる。児童生徒の保護者が拒めば、強制的に参加させられることはない。都内で意向を示した市区町村は渋谷・新宿・杉並・八王子。渋谷区によると、23日時点で区立の幼稚園の50%、小学校の75%、中学校の80%の子どもが参加を希望したという。
ただし、参加する場合も負担は大きい。
東京都は、学校の要望に応じ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル