上嶋紀雄
前神奈川県大和市長の大木哲氏(75)が、大木氏による職員へのパワーハラスメントを指摘した元副市長の金子勝氏(66)に名誉を傷つけられたとして提訴し、金子氏も反訴した訴訟で、大木氏の請求を棄却し、大木氏が金子氏に慰謝料など264万円を支払うよう命じた横浜地裁判決が確定した。大木氏が控訴期限の15日までに控訴しなかった。
判決では、大木氏のパワハラ的行為の大半を「真実であると認められる」とし、大木氏が法律的根拠を欠くと知りながら提訴したことを「著しく相当性を欠き、不法行為」と指摘した。大木氏は朝日新聞の取材に「コメントは差し控える」と話した。大木氏の代理人弁護士はこれまでの取材に「パワハラがなかった、とないことを証明するのは難しい。判決をひっくり返すのは厳しいと(大木氏に)伝えている。控訴は本人次第」と話していた。
金子氏は「控訴しなかったのはびっくりしている。パワハラが認定され、公然とうそを繰り返して裁判を政治利用したと断罪されたにもかかわらず、被害者、市民に謝罪の言葉がないのは非常に残念」と語った。(上嶋紀雄)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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