【動画】車のドアミラーにかぶりつくヒグマ=神村正史、戸田拓撮影
北海道の世界自然遺産・知床で記者が車を運転していたところ、停車中のレンタカーに近づく3頭のヒグマを目にした。うち1頭がレンタカーに前脚をかけて立ち上がり、運転席側のドアミラーにかぶりついた。車内にはのけぞる人影。知床ではヒグマの人慣れが進み、人との距離をとらないヒグマが増え続けている。
知床の自然を取材し続けてきた記者が目撃したヒグマをめぐる光景。その意味を探っていくと、ヒグマと知床の人々が積み重ねてきた歴史が見えてきました。記事途中からは、知床の自然に詳しい専門家の分析を詳しく載せています。
目撃したのは、5月16日午後3時50分ごろ。知床半島南東側の羅臼町から北西側の斜里町へ移動するため、知床横断道路(国道334号)を走っていた時だった。斜里町側の下り坂で遭遇した。
知床に遅い春が訪れた時期。若い緑の木々が並ぶカーブを抜けると、目の前にレンタカーがハザードランプを点灯させ、中央線よりに止まっていた。記者がやむを得ず車を停車させると、レンタカーの先10メートルほどの路肩に、3頭のヒグマがゆっくりとこちらに向かって歩いてくるのが見えた。
3頭は車や人を恐れる様子はまったくなく、レンタカーの前を横切るように車道に出てきた。そして対向車線側へ移動。そのまま道路を横断して反対側の森の中に入るのかな、と思って様子を見ていたところ、ヒグマはレンタカーの方へ方向転換。運転席側に近づき、ドア付近に鼻をつけるようなしぐさを見せた。
茂みに消えたはずが……
やがて3頭のうち2頭は、レ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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