【動画】ヒグマ撃退スプレーで教員が訓練=神村正史撮影
ヒグマまで5メートル。「今だ! 撃退スプレーを噴射しろ」
ヒグマが市街地に近づく北海道内では、そんな訓練が行われている。もちろん、スプレーを噴射するのは本物のヒグマではなく、ヒグマの写真が貼られた板だ。
6月21日にヒグマ撃退スプレーの使い方を学ぶ訓練が行われたのは、網走市郊外にある白鳥台小。ヒグマの高密度生息地域で知られる知床半島から50キロほど離れた網走市でも出没が相次ぐ。
訓練は、地元の道警網走署が企画した。講師は、知床で野生生物の保護・管理活動や環境教育などを行っている知床財団の職員2人が務めた。
小学校から東へ約400メートルにラムサール条約登録湿地の濤沸(とうふつ)湖があり、周辺ではヒグマの目撃情報が多く寄せられる。昨年6月には学校から南西へ約700メートルで出没。地域の人は「濤沸湖へ流れ込む小さな沢がクマの通り道になっているのではないか」と話す。
「クマの粘膜の部分に薬液を当てないと、実はあまり効果はない」――。講師を務めた知床財団の職員の教えは示唆に富んでいます。記事後半で詳報します。
まず校庭にヒグマが侵入した…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル