北海道が「X(旧ツイッター)」で、「ヒグマ有害捕獲へのご理解のお願い」と題して投稿したメッセージが反響を呼んでいる。閲覧は2千万回をこえ、お願いに理解を示す反応が多く見られた。道は「ときには捕獲が必要と一定の理解を得られたと思う」とするが、投稿した背景にはクマを駆除したハンターへの批判が相次ぐ現状がある。
「人や農業などの被害防止のため、やむを得ず捕獲する場合があります。この捕獲は地域の安全に欠かせないもの。捕獲への非難は、その担い手確保の支障となりかねません」
道が9月26日に投稿したメッセージだ。車が行き交う知床半島の市街地をうろつくヒグマ2頭の写真が添えられている。
投稿するひとつのきっかけとなったのが、道東地域で牛66頭を襲い続けた「OSO(オソ)18」だった。8月下旬にオソの駆除が明らかになると、撃ったハンターへの批判がSNS上などで続出。9月22日の道議会では「ハンターを志す人に大きなブレーキになる」として、道に対策を求める声が上がっていた。
これに対し、鈴木直道知事は「(ハンターは)安心安全な暮らしを守る上で欠くことのできない存在」と強調した上で、ハンターの人数が減り続ける中、「非難は担い手確保に支障を及ぼしかねない」との懸念を示していた。
知事の発言を受けて、道は22日にホームページで、「ヒグマの有害捕獲へのご理解について」と題したお願いをアップ。同様の内容を投稿した「X」のメッセージには、1千件をこえる返信が寄せられている。(古畑航希)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル