今月に入り、この問題が動き出した。橋本聖子五輪担当大臣は「心を傷つけられた選手もいると思うし、今後もSNS等での画像流出を不安に思う選手も出てるのではないか。競技以外で不安に思うことは避けなければいけない」と指摘。JOC(日本オリンピック協会)の山下泰裕会長も、対策に乗り出す方針を明らかにした。
15日の『ABEMA Prime』に出演したビーチバレーの坂口佳穂選手は「競技を始めた頃、家族などから“こういう写真があったよ”と教えられることもあった。“自分の娘をこんな風に見て欲しいわけではないだろうな”と、申し訳なく思ったこともあった」と振り返る。 「ビーチバレーはコートと観客席がすごく近い競技。それも観戦の楽しみの一つだが、サーブを打つ時やボールを拾いに行った時に携帯で撮られたりして“えっ”と思う。カメラを向けられていることは分かるし、それで集中が途切れてしまうこともある。競技風景をかっこよく撮った写真や、競技の面白さが伝わるような写真であればいいが、明らかに嫌なところに焦点を当てられるのは、あまりいい気はしない。以前はネットにアップされている写真も気になっていたが、嫌な気分にしかならないので今は検索もしない」。
JOCの山下泰裕会長は会見で「JOCだけでやっても効果が薄い。どこまで踏み込めるか分からないがみんなで知恵を出し合っていく」と話し、競技をまたいで具体策を検討する方針を明らかにしており、近日中に競技団体から実態等を聞き取る予定だ。 「携帯電話での撮影は禁止という大会や、撮影者が登録制の大会もある。選手が気づいて、“あの人ちょっと怪しいです”と言えばスタッフが行って声をかけることができるようにもなっている。ただ、規制は難しかった。ビーチバレーは水着の競技だし、撮られてもしょうがないという声もあった。だからどこかで諦めの気持ちもあった。今回の話を聞いて、声を上げて良かったんだ、動いてくれるんだと、すごくびっくりした。声を上げてくれた陸上の選手に“ありがとうございます”と言いたい。どんな対策が出てくるのか期待している」(坂口選手)。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース