小川聡仁
神戸市教育委員会は、不登校の児童・生徒がいる保護者に向けたフリースクールの情報交換会を17日に初開催する。定員250人に対し、2倍超の580人分の応募があり、急きょ会場を変更したという。
市教委によると、情報交換会には、フリースクールを運営する32団体が参加し、保護者が個別に相談できる。
当初は300人ほどを収容できる会場の予定だったが、応募が想定を超えたため、600人程度が入れる「神戸サンボーホール」(同市中央区)に変更したという。
市教委の高田純事務局長は14日の会見で「不登校の問題に対する関心が高まっている」と話した。
中学校の不登校7.66%
神戸市立学校の不登校の割合は昨年度、小学校で2・07%(前年度1・31%)、中学校で7・66%(同5・89%)で、近年増加傾向にある。
市教委は今年7月、不登校児童・生徒への支援の充実に向けた基本方針を策定。「登校のみを目標とするのではなく、すべての児童生徒に多様な学びの場を確保し、児童・生徒の意思を尊重しつつ支援する」とし、フリースクールを含めた柔軟な学びを支援する考えを示していた。
フリースクールをめぐっては10月、滋賀県東近江市の小椋正清市長が同県内の首長会議のなかで「国家の根幹を崩しかねない」「文部科学省がフリースクールの存在を認めたことにがくぜんとしている」などと発言。市民団体などから抗議を受け、後日謝罪した。(小川聡仁)
フリースクールとは
フリースクール 不登校の子どもに対し、学習活動や教育相談、体験活動などを提供している民間施設。1980年代はじめから自由な学び場として全国に広まった。学校教育法上の学校ではないが、文科省の通知では、不登校の子どもがフリースクールで指導を受けた場合に校長の判断で出席扱いにすることができる。同省の2015年度の調査では、全国で474の団体・施設が確認された。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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