スーパーや料理店、行商などに卸している石川県輪島市の魚問屋「新甫(しんぼ)商店」。2日、店主の新甫将人さん(49)は、家族や従業員と廃棄する魚をゴミ袋に詰めていた。捨てるたびに「ごめんなさい」と声をかけていた。
能登半島地震で、昨年新調したばかりの冷凍・冷蔵庫の電源を失い、保存していたブリやエビ、魚の干物、総菜などを廃棄することになった。海産物の被害だけで、数百万円の損害と試算している。
店の再開は見通せない。漁師が海に出られず、地元の海産物が食べられない状況も深刻だ。
保存状況のよかったカニは、水やご飯、燃料を持ってきてくれた釣り仲間などにプレゼントした。「本当は炊き出しに出したいけど、生ものは食中毒の心配もある。もし、喜んで食べてもらえるならありがたい」と話した。(小林一茂)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment