京都府宮津市などを走る京都丹後鉄道で4日、列車がブレーキの利かない状態で緩い下り坂を1・4キロほど動き続けるトラブルが起きた。けが人はなかった。国の運輸安全委員会は5日、深刻な事故につながりかねない「重大インシデント」に認定し、鉄道事故調査官2人を現地に派遣して調査を始めた。
同鉄道を運営する「ウィラートレインズ」社によると、トラブルは4日午後9時ごろ、宮津線の西舞鶴発豊岡行き普通列車(1両編成)で起きた。
丹後由良駅(宮津市由良)と栗田(くんだ)駅(同市上司)の間を走行中、運転士が異音を感じて、非常ブレーキで停車。点検のために降車しようとしたところ、列車が動き出した。再びブレーキをかけたが止まらず、栗田駅を約242メートル通過した場所で止まったという。
最初に停車した場所から1・4キロほど、ブレーキが利かない状態で動き続けたことになるという。当時、列車には乗員2人と乗客3人の計5人がいたが、けが人はなかった。
同社が確認したところ、空気圧でブレーキを作動させるための部品が破損していた。現場付近は緩やかな下り坂。ブレーキが壊れ、自然に止まるまで動き続けた可能性があるという。
動いた区間にある踏切の警報機などは、正常に作動したという。(大久保直樹)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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