プラハ城もカレル橋も……砂の芸術といえば、鳥取です

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文・望月愛実、写真・上田潤

 ラクダにも乗れる有名な大きな「砂場」。10万年がかりで堆積(たいせき)したというあの砂を存分に使って、本気でお城を造ったら……。

 巨大な砂場に、世界の彫刻家の「本気」があった。

 砂の美術館(鳥取市)の展示室に入ると、スメタナの音楽が耳に心地よい。吹き抜けの空間で出迎えてくれるのは、「世界一美しい」とも評される中世チェコの町並み。女性はほほえみ、スカートのひだや髪のうねりが再現されている。回廊を進むと、プラハ城とカレル橋が見えてきた。幅22メートル高さ10メートルというサイズ以上の迫力だ。

 コロナ禍でも味わえる世界旅行の気分。砂色の町並みを形づくるのは、「古砂丘」と呼ばれる5万年以上前にたまった鳥取砂丘の砂だ。粒子が砂より小さく、粘土より粗いのが特徴で、「3千トンほどが使われています」と松尾真司館長(42)が教えてくれた。

 砂丘をPRしようと、鳥取市が2006年に始めた野外展示が発展。12年に天候に左右されない施設になった。世界の建造物や自然、歴史を、毎年テーマを変えて砂と水で表現してきた。

記事後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や会員登録すると応募できるプレゼントもあります。

4人の砂像彫刻家が共同で制作した「プラハ城」と「カレル橋とヴルタヴァ川の風景」=鳥取市の「砂の美術館」、上田潤撮影

 昨年7月に始まった今の展示…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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