プール授業の時期です。気になるのが、体育の前の着替え。特に小学校低学年では、男女同室で着替えている学校が少なくありません。各地の議会でも取り上げられ、国もながらく対応を求めてきました。専門家は、男女に分けるだけでなく、一人一人のプライベートゾーンが守られるよう、配慮すべきだといいます。
浜松市の女性(47)は昨夏、小学1年生だった娘(7)がプール授業の前に、教室で泣き出してしまったと担任から聞いた。
本人に聞くと、男子もいるなかで着替えることがずっと嫌だったという。この小学校では、3年生まで男女一緒に教室で着替えをしていた。
当時は小学校に入学したばかりで手先も器用に動かず、タオルを巻いて隠しながらうまく着替えるのは難しかった。
最初は難色を示されたが
女性が担任に相談すると、別室にすると教員の目が届かないことやスペースがないことを理由に、難色を示された。
しかし、ほかの先生も含めて粘り強く話し合いを続けると、2カ月後に廊下の一部をカーテンで囲って女子の着替えスペースを作ってくれた。同室のままでいいという子はそのままに、別室がいいという子はこのスペースに移ることになった。
女性は、「うまく隠して着替えられるという子もいると思うので、嫌な時は子どもが自分で判断して専用スペースに移れるようになってよかった」と話す。一方で、自分たちが交渉しなければとずっとあのままだったのかとも考えるという。
1~2年生では別室化進まず?
どれほどの学校で、男女同室の着替えをしているのか。
浜松市では、昨年8月時点で、市内の公立小学校の8割で、1~2年生が男女同室で着替えをしていた。川崎市では、昨年6月時点で、市内の公立小の1~2年生の7割が男女同室で着替えをしていた。
何年生から着替えを男女別室にすべきかについて、国は特に基準を示していない。
ただ、男女同室の着替えについて問題視はしてきた。文部科学省は2006年、男女同室の着替えについて「児童生徒に羞恥(しゅうち)心や戸惑いを感じさせる恐れがある」として各教育委員会に対応を求める通知を出した。
同省が今年6月に出した小学校の施設整備指針でも、「男女別に更衣できるよう、ロッカーの必要な数及び配置に留意した面積、形状等とすることが重要」としている。
スペースや人手の面をどうカバーし、どう配慮していけばいいのでしょうか。産婦人科医で埼玉医大助教の高橋幸子さんにも聞きました
しかし、担当者によると、別…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル