ベッドや食器、癒やしのグッズも 伝統技術、愛する猫のために

会員記事

榊原織和、岡田将平

【動画】猫を気持ちよくする「ねこじゃすり」=岡田将平撮影、綿岡美幸さん提供

 丸みのあるシルエットと淡い色合いが、優しさやあたたかみを感じさせるベッド。すっぽり収まる猫たちは気持ちよさそうだ。ベッドは和紙でできている。貼り重ねると強度が高くなり、丈夫だが軽い。

 吸湿性があり、冬は暖かく夏も快適。表の色やデザインはオーダーメイド、汚れたら和紙を貼り替えて長く使うことができる。手すき和紙「石州勝地半紙(せきしゅうかちじばんし)」を作る島根県江津市の「風の工房」の商品で、自然素材の良さにひかれ注文が絶えない。

 工房の佐々木さとみさん(55)自身も10匹を飼う大の猫好き。市販の猫グッズに使われている化学薬品が気になり、飼い猫のため和紙とこんにゃくのりでハウスを自作したことがきっかけだった。SNSに投稿すると、「ほしい」という声が寄せられ、成形を試行錯誤して2017年に商品化した。2匹が一緒に収まる姿が写真映えもして人気のベッド「ざ・ぴーにゃっつ」など、ベッドとハウスで5種類がある。

 かつて国内有数の和紙の生産…

この記事は会員記事です。残り1513文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment