東京都が待機児童対策として始めたベビーシッター利用支援事業で、保護者から「税金が増えることを知らなかった」という声が上がっている。利用料への助成金に課税され、保護者の収入や利用時間によっては、翌年の税金が数十万円も高くなるケースがある。都は、4月以降の利用者向けにモデルケースの税額表を作った。
都内の30代女性は昨年9月、長男(3)を預けて職探しをしようと、認可保育所に申し込んだが、空きがなかった。
近くの子育て広場を訪れた際、低額でベビーシッターを利用できる制度があると知り、区役所の窓口へ。制度の説明を受け、パンフレットをもらった。
「来年2月に利用料金の通知が届くので、確定申告してくださいね」
窓口では、助成金が「雑所得」になるという説明は、聞いた記憶がある。ただ、「初めて聞く言葉で、どんなデメリットがあるか分からなかった」という。
女性は、制度を利用して、都の認定を受けているベビーシッター会社と契約。在宅の仕事中に預かってもらった。シッターの時給は1900円だが、女性が支払うのは250円のみ。1650円は、助成される仕組みだった。
今年2月、インターネットのSNSで、助成金は保護者の所得とみなされるため、税金が数十万円も増える人がいることを知った。「私が利用したのは20時間未満で少なかったので、税金は上がらなかった。でも、いい制度だと思って自営業の友人にも勧めてしまった」と悔やむ。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル