新型コロナウイルスの感染が広がり、地域社会で文化を支えてきた担い手にもじわじわと打撃が広がっている。生徒や講師が教室に足を運べなくなり、閉鎖に追い込まれるダンス教室も出てきた。小さな町の文化は生き残れるのか。担い手たちの模索が続いている。
東京・渋谷の雑居ビルで、ベリーダンスとエジプトの太鼓(タブラ)を教える「スタジオ エルサラーム」。約12年間主宰してきた上田奏(かなで)さん(47)は、教室を今月中に閉じることに決めた。「ベリーダンスの聖地を文化の発信地の渋谷につくろう」と運営を続けてきたが、感染拡大の影響で、レッスンが開けなくなってしまったからだ。
有名プロダンサーのレッスンと太鼓を習うこともできる貴重な場として知られ、生徒は最盛期に約120人にのぼり、首都圏のほか、北海道など全国から定期的に通う生徒もいた。上田さんによると、都内の感染者が徐々に増えた2月末ごろから、「渋谷に行くのが怖い」という生徒や講師が出始めた。3月に入り小・中学校が臨時休校すると、子どもを持つ生徒や講師が来られなくなり、3月末にはほぼすべてのレッスンが開けなくなった。
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外出自粛の呼びかけも強まり、…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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