能登半島地震で被災した石川県珠洲市の公民館に、飼い主がペットと過ごせる避難所ができた。過去の災害でも、ペットと過ごそうと車中泊を続けた被災者が体調を悪化させるケースがあり、対応が急がれていた。
1月28日、珠洲市の八木和子さん(49)は、ラブラドルレトリバーのオス、メイとともに、近くの飯田公民館に移った。それまでは小学校の一角で寒さに震えながら過ごした。「生後2カ月からずっと一緒。環境の変化でストレスを感じている様子もあるし、大型犬を預かってくれる親戚もいない。ここなら、少しほえたりしても安心」
「飼い主を危険や関連死から守る」
認定NPO法人日本レスキュー協会(兵庫県)などが珠洲市に提案し、設けた。1月7日以降に市内の避難所約60カ所を調べると、ペットを避難所の中に入れることを認めていたのは2割以下だった。周囲に遠慮して車中泊を続けたり、倒壊しかかった家にエサやりのために帰ったりする人がいたという。
今回の地震でも1月中旬、猫の世話をするために避難所へ行かず、納屋で生活していたとみられる会社員男性(65)が火事で死亡している。
飼い主とペットのプライベート空間が確保できるようテントで仕切り、飼い主用の段ボールベッドと、ペット用の段ボールケージを用意した。
協会の辻本郁美さんは「飼い主を危険や関連死から守る意味がある。ペットがいる同士ならではの『お互いさま』で、仮設住宅や災害公営住宅でもペットと過ごせる住居を確保できるよう行政に働きかけたい」と話す。
飼育環境の運用、避難所任せ
東日本大震災では、ペットを…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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