高原敦
大雨が降った福岡県久留米市は12日から、ペット同伴専用の避難所を設けた。14日午後4時現在で市民22人と犬10匹、猫6匹、ウサギ2匹が身を寄せている。ペットと飼い主が過ごすことができる避難所は全国的にも珍しいという。
避難所は、市郊外にある公共レクリエーション施設の2階部分で、普段はバドミントンや卓球に使われている計約400平方メートルの2室。犬専用の部屋とそれ以外のペットの部屋に分けられた。世帯ごとにテントタイプのパーティションが割り当てられ、中でペットと過ごせる。
チワワ2匹と母親と一緒に避難した山下未希さん(35)は、2018年と20年にも豪雨被害に遭った。その際は犬を友人宅に預けたり、車で共に過ごしたりしたが、犬たちはストレスがたまったのか「ガタガタと震えていた」という。
今回はくつろいだ様子だといい、「自宅と同じように家族と一緒にいられる安心感があるのでは」。パーティションの中にいるため、ほかの飼い主のペットとけんかすることもない。
市はこのペット専用避難所のほか、14日午後6時現在で指定避難所を45カ所開設。基本的にペット用のスペースも設けているが、ほとんどが軒下や屋根付き駐輪場といった屋外だ。
ペット避難所の利用にあたって市はフンの始末袋やペットフードの持参を求めており、担当者は「今のところトラブルなどは起きていない」と説明している。(高原敦)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment